Unix基礎の基礎




このページで述べる内容によって損害を被ったとしても、筆者は一切関知しません。
紹介したソフトウェア等を使用する際は、ライセンス、使用方法等をご自分で調べ、ご自分の責任に置いてご使用ください。

ここでは、UNIX関係(主にFreeBSDおよびLinux)、オープンソースソフトウェアに関しての話題を扱います。

FreeBSD  RedHatLinux  KnoppixLinux  Mozilla  OpenOffice.org  Emacs & Meadow






FreeBSD

1.FreeBSDとは?
 FreeBSDというのは、オープンソースのオペレーティングシステムです。また、FreeBSDは無料で使用することができます。要はWindows等と同じことをやるための根本的なソフトウェアで数万円するWindowsとは違い、ただで使用できると言うことですが、Windowsで普段やらせていることをそのままFreeBSDにやらせようと言うのはかなり無茶です。FreeBSDは最新の機能に関してはWindowsに一歩譲ります。
 では、FreeBSDを使うと何がいいのか?それを次に書きます。

2.FreeBSDを使用する利点
 FreeBSDを使用する利点は、無料であることとサーバソフトウェア群の充実、そして、サーバソフトウェアも無料で使用することができるということです。これに関してはLinuxも同じことなのですが、サーバOSとしての堅牢さはクライアントOSとしてWindowsに追いつこうとがんばっているLinuxに比べるとFreeBSDの方が堅牢である……と筆者は考えています。
 堅牢であるということは、サーバOSとして必須の条件ですが、Windowsサーバーはお世辞にも堅牢とは言えません。しかし、企業などではお金を払えばメンテナンス等すべて人任せにできるWindowsサーバーを導入しているところは少なくありません。
 また、Windowsサーバは非常に多額の費用がかかります。OSソフト自体も結構な価格ですが、サーバソフトウェアもかなりの額です。そして、サーバに接続するクライアントの数が増えればクライアント数に比例してライセンス料がかかる等、ぼったくりといってもいいほどの金銭がかかります。
 これでは、この不況の時代を何とかして乗り切ろうという中小企業にはサーバを導入することなど夢の夢……しかし、FreeBSDを使えばWindowsサーバと同じことがコンピュータ本体の値段だけでできます。ただし、Windowsの様にGUIを使った設定等ではないので、サーバの設定等のハードルはWindowsサーバに比べると高いです。
 でも、聞くところによるとWindowsサーバを販売しているマイクロソフトは自社の作ったWindowsサーバを使っていないそうですよ?マイクロソフトはFreeBSDやLinuxではないものの、UNIX OSをサーバとして使用していると聞いています。これは、自社が作ったものを信用していない証拠ではないでしょうか?作った本人達も信用していないものを高額で販売しているわけです。
 少々ハードルが高くても、作った本人達さえ信用していないものを高いお金を払って使うよりも、技術さえあればWindowsサーバよりも遙かに自由度が高く、安価で、堅牢なUNIX系OSをサーバにする方が賢いやり方ではないでしょうか?

3.おすすめのサーバソフトウェア
 ここでは、設定等までは触れませんが、簡単にFreeBSD上で動くおすすめのサーバソフトウェアを紹介します。

WWWサーバ:Apache
 このソフトウェアは、UNIXの世界では一番メジャーなWWWサーバです。UNIXサーバを使用しているところでは、大抵がこのWWWサーバを使用していると思います。バグの更新も早く、セキュリティー警告がでるのも早く、そして、一日数十万HITするサイトでも、回線と動かすサーバマシンがまともならばこのソフトウェアで対応できます。

SMTPサーバ:Postfix
 なぜ、一番メジャーなSendmailではなく、このソフトを選んだか……それは、Sendmailの設定があまりにも煩雑なのに対し、このソフトウェアならば簡単な設定で大概のSPAMを防止できるからです。Sendmailは、玄人が設定しても穴ができることがあるくらいに設定が面倒です。それに比べれば、Sendmail互換で設定が非常に簡単なこのソフトウェアは良い選択肢と言えるでしょう。

POP3サーバ:qpopper
 このソフトウェアは、メールを受信する際に使用するソフトウェアです。メールを受信するという動作自体はそんなに重い動作ではないので、このソフトウェアで十分でしょう。設定によっては、APOPに対応させることもできます。

ファイルサーバ:SAMBA
 個人、中小企業でファイルサーバを構築するのならば、このソフトウェアで十分だと思います。ファイルサーバだけではなく、プリントサーバとしての機能も持っていますので、部署ごとにSAMBAサーバを置いてプリンタを接続し社内専用のFAXとして機能させることもできるでしょう。

データベースサーバ:PostgreSQL
 データベースサーバと言えば、Oracle等が有名ですが、Oracleは商用ソフトウェアですのでここではPostgreSQLを紹介します。個人、中小企業等で使用するのならば、やはりこのソフトで十分だと思います。

 上で紹介したサーバソフトウェア以外にも、沢山のオープンソースのサーバソフトウェアがFreeBSDには用意されています。それらを駆使すれば、Windowsサーバと同じこと、もしくはWindowsサーバではできないことを行うこともできるでしょう。



RedHat Linux

1.RedHat Linuxとは?
 Linuxには数多くのディストリビューション(配布形態)があります。RedHatLinuxとはそのうちの一つであり、最も大きい配布形態の一つでもあります。配布元はRedHat社で、製品版には商用フォント等がついてきますが、FTP版(無料で使用できるもの)の場合には少々ソフトがついてこないだけで、OSとしての機能は何ら変わりません。
 このLinuxというのも上で紹介したFreeBSDと同じUNIX系OSですが、FreeBSDとは何が違うのでしょうか?FreeBSDと比べ、Linuxを使用する利点とは何でしょうか?それは、次に説明します。

2.RedHat Linuxを使用する利点
 Linuxというのは、オープンソースのUNIX系OSの中でも、クライアントOSとしてWindowsに追いつこうと日夜ハッカー達(UNIXの世界でのハッカーとは、ソフトウェアを作成したり改造したりするコンピュータに詳しい人のことを言います。現在、世間一般に言われるネットワークに進入したりする犯罪者としての性質を持った人間のことは、クラッカーと呼びます。本来ならばハッカーとはプログラマ達にとって称賛に値する言葉のはずなのですが、マスコミの勝手な報道によって言葉の意味が取り違えて認識されています。ちなみに、コンピューター初心者のことはUNIXの世界ではタコといいます)が改善を続けるUNIX系OSです。
 そのため、FreeBSDに比べると、最新の機能にもいち早く対応します。しかし、それでもやはり、どうしても営利企業であるマイクロソフトの開発速度には及びません。これは、お金の問題と言っていいでしょう。技術を開発した企業が協力をしてくれなければ、Linuxが最新の機能に対応することは難しいのです。
 しかし、最近では業界でもLinuxに対する認識が高まっており、IntelもHyperThreadのLinux対応に向けて協力をしている様です。

 さて、余談はここまでにしまして、Linuxを使用する利点ですが……実際のところあまりありません。OSが無料であることと、自己満足、アンチマイクロソフトの場合の選択肢、あとは、X WindowというGUIの外観がWindowsに比べて非常に自由度高く改造できることでしょうか。見た目に関して言えば、WindowsよりもカスタマイズしたX Windowの方がずっと格好いいでしょう。

 最後に、RedHatに限らず、Linuxであればどれもできることはあまり変わりがないのですが、ソフトウェアの配布形態等が違うので、一番大手であるRedHat、もしくはRedHatをベースとしたVineLinuxを使用することをおすすめします。

3.RedHat Linuxでできること
 Linuxでできることというのは、Windowsとほとんど変わりません。ただし、超最新の機能、技術に関しては、Windowsに一歩譲ります。
 特に、動画関係ではどうしてもWindowsに一歩譲ってしまうのが現状です。しかし、最近ではDVDも見られるようですし、MPEG2のエンコードもソフトウェアの数は少ないですができるようです。そして、DVD-Rの焼き込み等もできます。
 Windowsよりも設定が難しかったりと敷居は高いですが、玄人ならばLinuxをメイン環境にしてゲームをWindowsでする様にデュアルブートにして使うと、人と違うことをしている満足感が得られます。



Knoppix Linux

1.Knoppix Linuxとは?
 Knoppix Linuxとは、Linuxのディストリビューション(配布形態)の一つです。Linuxについては上で説明していますので割愛します。

2.Knoppix Linuxを使用する利点
 Knoppix Linuxを使用する利点は、1CD OSであるということです。Knoppix Linuxは機器の自動認識に優れていますので、CD-Rにイメージを焼き込むことで、CDブートで起動した瞬間からLinuxを使うことができます。簡単にLinuxを体験したいというときには、お誂え向きです。
 Knoppix LinuxでLinuxの雰囲気を体験して、その後本格的に他のディストリビューションでLinuxを使うというのもいいでしょう。



Mozilla

1.Mozillaとは?
 MozillaとはNetscapeCommunicator6の原型となっているブラウザです。

2.Mozillaを使用する利点
 アンチマイクロソフトの場合、InternetExprolerを使いたくない人が使うといいかもしれません。MozillaはNetscape6の原型となっているだけあり、Netscape6よりも新機能に対応するのが早いです。Netscape6を使うのならば、Mozillaを使うのがいいでしょう。

3.Mozillaの問題点
 Mozillaの日本語かを手がけていたもじら組が現在では実質稼働していないようです。新バージョンへのメニューの日本語化等は行われていませんので、最新版を使う際、メニューが英語になってしまいます。しかし、実際のところはメニューが英語でもそう難しい英語ではないので使えないことはないでしょう。実際、筆者は最新版のMozillaを英語メニューで使っています。
 日本語化が行われていないとは言っても、HPを表示する際には、きちんと日本語が表示されますのでご心配なく。

4.Mozilla for Windows
 MozillaはWindowsも開発されています。Windowsを使っている人でも、アンチマイクロソフトの方は使ってみましょう。ちなみに、筆者はOpellaを使用したことがないので、Mozillaとどちらがよいかは知りません。



OpenOffice.org

1.OpenOffice.orgとは?
 OpenOffice.orgとは、オープンソースのオフィススイートです。ワープロ、表計算、プレゼンテーション、数式作成ができます。

2.OpenOffice.orgを使用する利点
 なんと言っても、オープンソースであり、無料であるということでしょう。アンチマイクロソフトの方には、そういったこともあります。

3.OpenOffice.orgの問題点
 筆者が使用してみた感想は、かなり実用になるというのが第一です。筆者が今までに作成したワードの文書を開いてみましたが、一部を除いて問題なく表示されました。そして、その開いた文書を編集し、ワード形式で保存して再びワードで開いてみましたが、それも問題ありませんでした。
 ただ、図表をふんだんに使った、かなり入り組んだ文書が一つあったのですが、それに関してはうまく開くことができませんでした。ただ、それはかなり変わった文書の作り方をしていたので、普通の文書ならばそうそう開けないと言うことは起こらないでしょう。

4.OpenOffice.org for Windows
 Mozillaと同じくOpenOffice.orgにもWindows版があります。もちろん、オープンソースで無料で使用できますので、体験してみたい方は使ってみるといいでしょう。



Emacs & Meadow

1.Emacsとは?
 Emacsとは、簡単に言えばエディタの一種です。UNIX上ではviと並んで一番有名なエディタです。

2.Emacsを使用する利点
 Emacsは、e-lispというマクロ言語が使えます。このマクロ言語を使用して作成されたメールソフト等をEmacs上で動かすことができます。
 また、その機能も他のエディタとは一線を画しており、e-lispさえ使えば、何でもできると言っても過言ではないエディタです。

3.Emacsの問題点
 筆者が使っている分には特に問題点はありません。設定ファイルを書き換えれば、自分の手に馴染むように設定を変えられるので、設定ファイルを書くことさえできればかなり使えるエディタです。

4.Emacs for Windows(Meadow)
 EmacsにもWindows版があります。その名前をMeadowといいます。筆者もWindows上ではこのMeadowを使っています。他のエディタに比べると敷居は高いですが、今まで使っていたエディタに満足できない方は、Meadowを使ってみるといいかもしれません。