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ONE 〜into the Bright Season〜 Short Story #16
高原のお嬢さん

 サワサワッ
 梢を揺らす、そよ風の音。
 見上げると、緑と青のコントラスト。
「夏といえば、高原だよなっ、茜っ!」
 俺は振り返ってにかっと笑ってみせた。
「……この前と言っていることが違います」
 ウッドハウス、というのか。いわゆる「高原の別荘」のテラスで本を広げていた茜が、顔を上げて言った。
 この前、というのは海に行ったときのことだろう。しかし、人は変わってゆくものだと誰かも言っていたのだ。前言を改めることを恐れてはいけない。
 ……そんなことはどうでもいい。
 今の茜の服装はというと、言うまでもなく“白のワンピース(しかも肩の出ているやつ)”である。基本だ。基本ゆえに素晴らしい。
「……何?」
 俺の視線に気付いて、茜がまた顔を上げた。
「いや、何を読んでるのかなっと思ってさ」
 高原の別荘のテラスで本を読む美少女、とくれば、やっぱりリルケの詩集なんだろうか? ……俺はリルケがなんなのか知らないが、いつぞや七瀬が「乙女の基本よっ」とか言っていたな、確か。
「これですか? 浩平も読みますか?」
 茜は、表紙を俺に見せた。
 ……“世界のワッフル”?
「……茜さん、その本は?」
「世界各国のワッフルについて書いてあるんです」
 茜は本を抱きしめてうっとりとした表情になった。……まぁ、“世界のマッスル”でなかっただけマシか。
 一瞬、“世界の兄貴達”を歌い出しかけたが、茜に白い目で見られそうなので、やめておく。
 茜はというと、俺のげっそりした様子には気付かず、うっとりしたままだった。
「いつか、世界各地のワッフルを食べて歩きたいと思います」
「……はぁ」
 俺が思わず返事とも相づちともつかない答えを返すと、不意に茜は俺に視線を向けた。
「一緒に、行ってくれますよね?」
「……お供します、世界の果てまで」
「はい」
 茜は微笑した。その笑顔を見ながら、まぁいいかと思う俺だった。

 で、なんで俺と茜がこんな高原でのんびりしているかというと……。
 話は数日前にさかのぼる。


「まぁ……」
「あう……」
 俺と茜は、山葉堂の前で固まっていた。
 もっとも、固まった理由はそれぞれ違う。
 店の前には、張り紙が張り出されていた。
 『新ワッフル登場!
  甘さを追求する貴女へ』
 なんともシンプルな広告だが、シンプルゆえに恐ろしい。蜂蜜ともメイプルシロップとも練乳とも書いてない辺りが余計に恐ろしい。
「……浩平」
 うっとりとその張り紙を見つめていた茜が、俺に声をかけた。うっ、極々珍しい“おねだりモード”の声だ。あの激甘ワッフルを彷彿とさせる甘い声。はにゃぁ〜。
「判った。行こう」
 ……トホホ〜。
 俺はがっくりと肩を落とし、喜々として(といっても見た目あまり変わらないが)山葉堂に入っていく茜に続いた。

 店内は相変わらずの混みようだった。俺達は10分ほど待たされた後、やっとカウンターの前にたどり着いた。
「ご注文は?」
 店員の声に、茜は答えた。
「新ワッフル」
「新ワッフル? あの張り紙の?」
「はい」
 聞き返す店員にきっぱりと答える茜。
 ……あの店員の対応から見て、やっぱり何かの間違いで作った商品に違いない。俺は確信した。
 俺はとりあえず当たり障りない普通のチョコレートワッフルを頼んだ。店員に聞かれる。
「……店内でお召し上がりですか?」
 店内を見回す。よし、あそこのカップルが立ったぞ。
「ああ、店内で」
「かしこまりました」
「茜、あそこの席」
「はい」
 茜はこくんとうなずいて、席の確保に向かった。
 それを見送る俺に、店員が話し掛けた。
「ところで、新ワッフルをご注文なさるということは、やはりこれですか?」
「これ?」
 聞き返す俺に、店員はレジの前にある張り紙を指した。
 なになに……?
 『新ワッフルを食べて高原へ行こう!
  30分以内に1セット食べられれば、もれなく星降里高原ペンションへ2泊3日の旅行へペアでご招待!』
 俺はふっと微笑んだ。
「……乗った」
「かしこまりました。それでは、時間を計らせていただきます」
 店員もにやりと笑った。どうやら無理だと思っているようだ。

 俺は茜の前に、1セット、6個の新ワッフルを乗せた皿を置いた。
「……6つも頼んでいません」
「いいって、俺のおごりだ」
 俺は茜の肩を叩いた。
 茜は、ちらっとストップウォッチを持ってテーブルの脇に立った店員を見上げて、俺に視線を向ける。
「気にするな。さぁ、食ってくれ」
「……はい。いただきます」
 茜は、とりあえず追求はワッフルを食べてからにする様子で、そのワッフルを手に取った。同時に、店員がストップウォッチのスイッチを押す。
 改めてそのワッフルを俺は観察した。
 例の激甘ワッフルと見た目はそう変わらない。こんがりと焼けたワッフルに蜂蜜と練乳がこれでもかとかかっており、さらにメイプルシロップの甘い匂いが俺の所まで漂ってくる。
 ああ、それなのに。
 茜は幸せそうにゆっくりと噛みしめるように食べている。その至福の表情は俺までうっとりとなってしまう。
 ……ゆっくりと?
 そこで、俺は間違いに気付いた。
 確かに、茜は途中で食べられなくなることはないだろう。だが、茜は食べるのがメチャ遅かったのだ。

「はい、時間です」

 結局、茜がワッフルをすべて食べ終わったのは1時間後だった。

「とほほ〜。茜ぇ〜」
「無理を言わないでください」
 俺は軽くなった財布(そう、1セット分の料金をしっかりと取られてしまったのだ)をポケットにねじ込みながら、山葉堂を出た。後ろから茜がついてくる。
「甘いものはゆっくりと楽しむものです。時間に追われて食べるものではありません」
「そりゃそうかもしれないけどさ」
「それに、事前に相談の一言もありませんでした」
「……ごめんなさい」
「……また、ワッフルおごってくれますか?」
「おごらせてください。……とほほ」
 と。
「あれ? もしかして浩平君?」
 横の方から話し掛けられて、俺はそっちをみた。
「みさき先輩に深山先輩じゃないか」
「久しぶりぃ、嬉しいよ〜」
「こんにちわ、折原くん。それから、里村さん」
 そこにいたのは、みさき先輩と深山先輩だった。
「でも、どうして商店街に?」
「みさきに引っぱり出されたのよ。ワッフル食べたいって」
 深山先輩は肩をすくめた。
「だって、みんな美味しいって言うんだよ。私も食べたいよ」
 にこにこしながら言うみさき先輩。
 よし、リターンマッチだ。
「よぉし、茜、もう少し付き合ってくれ」
「……はい」
 俺は片手で茜、もう片手でみさき先輩を引っ張って、山葉堂に引き返した。

 また10分ほど待って、やっと注文の順番が回ってきた。俺は再び店員に相対する。
「ふっふっふ。また、挑戦しに来たぜ」
「お客さんも懲りませんねぇ。ま、何度来ても無駄ですよ」
「それはどうかな?」
 俺はにやりと笑うと、ワッフルセットを注文した。

「さぁ、どうぞ。みさき先輩」
 俺の声に、みさき先輩はワッフルをかじった。同時にストップウォッチのスイッチが押される。
「……あまぁい」
 一口かじって、みさき先輩は俺の方を見た。
「浩平君、これ甘いよ〜」
 ……さしものみさき先輩も新激甘ワッフルの前には沈黙するのか?
 俺の脳裏を、一瞬絶望の影がよぎった。
 次の瞬間、みさき先輩は信じられないことを口走った。
「でも、美味しいね」
「はい」
 我が意を得たり、と頷く茜。深山先輩が「げぇ」という顔をしたところを見ると、深山先輩も激甘ワッフルを食したことがあったんだろう。
 そして……。
「……うん、美味しかったよ、浩平君。ありがとう」
 俺は店員の方を見た。そして、固まっている店員に代わって、ストップウォッチを止めた。
「3分ジャスト。ふっふっふっふ。勝ったぞみさき先輩!」
「なんのことだか良くわかんないけど、美味しかったから嬉しいよ〜。まだちょっと物足りないけどね」
 紙ナプキンで口を拭きながら、みさき先輩は笑った。

 というわけで、俺達はチケットを勝ち取り、こうして高原にやってきたのだ。もっとも、本来ならこのチケットはみさき先輩のもののはずなのだが、みさき先輩は「私は行けないから、浩平君達代わりに行って来てよ。あ、おみやげ買ってきてね」と快くチケットを俺達に譲ってくれたのだ。先輩に感謝。
 俺は軽く伸びをした。
「しかし、空気が美味いなぁ」
「はい」
「テニスでもするか?」
「嫌です」
 あっさり言われる。まぁ、俺もテニスなんてしたことないんだが、なんとなく、高原で避暑といえばテニスなんだよなぁ。
「でも、ここで一日中、本ばっかり読んでるのも悲しいじゃないか?」
 身振り手振りを交えて熱く語る。
「それなら、散歩しましょう」
 そう言って立ち上がる茜。
 散歩か。まぁ、それもいいか。
「よし、行こうぜ」
 俺は、茜と並んで歩き出した。

「……」
「ん、どうした?」
 散歩に出て数分。
 道を歩いていた茜が不意に立ち止まったので、俺も立ち止まった。
 茜の見ている方向を見ると、そこには西洋風の建物があった。十字架がてっぺんについた塔があって、道に面して大きなドアがあって、窓がステンドグラス……とくれば教会なんだろう。
「教会か?」
 茜は、何も言わずにそちらに向かって歩き出した。俺は苦笑してその後を追いかけた。
 入り口は開いていた。
 茜と俺は、その中をのぞき込む。
 窓からステンドグラスを通して差し込んだ、いろんな色の光が、広い部屋の中を照らし出していた。
 なんだか神秘的な雰囲気である。
「よし、せっかくだから入ってみようぜ」
「いいんですか?」
「大丈夫。誰もいないし」
 俺はそう言うと、部屋の中に入った。
 左右に長い椅子が並んでいる中を、まっすぐ前に進み出る。
 何となく、妙な匂いがする。お香かなにかだろうか?
「……」
 俺の後ろから、茜がちょこちょこと着いてきた。そして、俺と並ぶと、正面の十字架を見上げる。
 しーんと静まり返った教会の中。
 光が斜めに射し込んできているのが見える。
「……なぁ、茜」
「……はい」
 俺は、茜の肩を、そっと抱き寄せた。
 神なんて信じてない俺だけど、その時は何故か、神がいてもいいような気がしていた。
 なんだか敬虔な気持ちになる俺だった。

 教会を出ると、俺は大きく伸びをした。
「さて、次はラーメンでも食いに行くか」
 敬虔な気持ちは一瞬だった。
「にしても、ラーメン屋なんてないなぁ」
 俺が辺りを見回していると、目の前にバス停があった。何の気なしに見ると、表示板に行き先が書いてある。
 “星降原牧場行き”
 牧場……といえば乳搾りだっ! 男のロマン女の憧れの(いや、女はよく知らないが)乳搾りっ!
 俺は、違う方向を見ている茜の横顔をちらっと見た。さて、どうやって連れていくか……。

「なぁ、茜。喉が乾かないか?」
「……乾きました」
「おおっ、見ろ茜。ここから牧場に行くバスがあるぞ」
「……はい」
「よし、牧場に行ってしぼりたての牛乳を飲もう!」
「行きます」
 よし、完璧なシミュレーションだ。あとは実践あるのみ。
「なぁ、茜。喉が乾かないか?」
「別に乾いていません」
「おおっ、見ろ茜。ここから牧場に行くバスがあるぞ」
「次のバスは15分後です」
「よし、牧場に行ってしぼりたての牛乳を飲もう!」
「嫌です」
「なんでっ!?」
 思わず声を上げてしまう俺を、茜は上目遣いに見た。
「どうして牧場に行きたいんですか?」
「茜は行きたくないのかっ!? 牛がいるんだぞっ!」
「それはそうでしょう」
「馬もいるかもしれないぞっ!!」
「そうかもしれません」
「象だっているかもしれないんだぞっ!」
「それはありません」
 あっさり言い返される。
「わからないぞ。インドじゃあ牧場に象を飼ってるかもしれないじゃないか」
「ここは日本です」
 むぅ〜。相変わらず手強い奴。
 と、茜は俺に聞き返した。
「そんなに行きたいんですか?」
「おうっ! そうかもしれないぞ」
「……わかりました」
 茜はため息混じりに頷いた。
「行きます」
「よし、それじゃ行こうぜっ」
 歩き出す俺に、後ろから茜が言った。
「バス停はここです」

 バスに揺られること15分ほどで、俺達は牧場にやってきた。
 目の前には、一面の緑の草地と、そこでのんびりと草を食べている黒と白の物体X。もとい、ホルスタイン。
「ふぅー。まるでアルプスの少女ハイジ〜みたいだな」
「ハイジでは、牛ではなくて羊でした」
 後ろから冷静に言う茜。
 俺はふっと肩をすくめ、振り返った。
「なぁ、茜。あのブランコに乗りたいと思わなかったか?」
「……少し、思いました」
 茜はかすかに微笑んだ。
「よし、それじゃ乳搾りに行くぞっ!」
「……」
 何故かいきなり、茜の視線が冷たくなったような気がするが、俺は構わずに歩き出した。
「それが目的だったんですか?」
 茜の声に、俺は大きく頷いた。
「高原と言えば牧場で乳搾りというのは基本だ。俺の鍛え抜かれたフィンガーテクを見せてやるぜっ」
「……好きにしてください」
「ちなみに、どうやって鍛えたかというとだな、毎晩、茜と……。」
「それ以上言うと怒ります」
「……悪い」
 茜を怒らせると後が怖いのだ。前に怒らせたときは、1ヶ月毎日茜特製ケーキを食べさせられる羽目になった。その後遺症で未だに歯医者通いをしているんだよなぁ。トホホ〜。
 と、不意に茜が俺の隣に進み出た。
「浩平、あれ」
「なに?」
 茜の指を見た。白魚のような繊細な指だ。
「指じゃありません」
「あ、そう? んで、何?」
 茜の指さす方を見た。
「どれどれ、“搾りたてミルクを使ったバニラアイス”?」
「食べたいです」
 俺をじっと見る茜。……抵抗できるわけがないじゃないか。たとえ俺自身が虫歯でアイスなんて食えないにしても、だ。

「……美味しいです」
「そっか。良かったな、茜」
「はい」
 嬉しそうに(と言っても、普段とそう変わらないようにしか見えないが)、バニラアイスを舐める茜。
「それじゃ、俺は乳搾りをしてくるから、待っててくれ」
「……やっぱりするんですか?」
「おう。なんてったって男のロマンだ」
「……それじゃ、待ってます」
「……あ、そう?」
 くぅっ。やっぱり茜には男のロマンは理解してもらえないのか。
「……残念だよ」
「それは長森さんの真似ですか?」
「いや、みさき先輩の真似だ」
 結局、俺は一人で男のロマンを追求しに行くことにして、牛舎に向かった。

「よ、茜。待たせたか?」
「お帰りなさい」
 茜はすっと頭を下げた。それから顔を上げて訊ねる。
「それで、楽しんできたんですか?」
「いや、残念ながら」
 俺は肩をすくめた。
「なんだか先客のカップルがえらく粘っていてな。時間がかかりそうだから今回は諦めた」
「そうなんですか」
「ま、後日の楽しみって事で、俺はそれまでにもう少しフィンガーテクを磨いて再挑戦する事に決めた」
「……」
 ぽっと赤くなる茜。ういうい。
「……それじゃ、帰りましょう」
「おうっ」

 長い夏の日も、バスを降りる頃にはすっかり西に傾いていた。
 高原の夕暮れは、肌寒さすら感じる。
「なぁ、茜。寒くないか?」
「……少し、寒いです」
 茜の白いワンピースは、肩が出るタイプだから、見るからに寒そうである。
 俺はジャケットを脱いで、茜の肩にかけた。
「これで少しは暖かいだろ」
「……はい。でも、浩平は?」
「俺は馬鹿だから大丈夫」
「そうですね」
 あっさり肯定されると、それはそれで悲しいものがある。
 並んで、ペンションに向かってぶらぶらと歩く。
 ちょうど夕日が背中から射してきて、俺と茜の影が前に長く伸びていた。
 不意に、茜が立ち止まる。
「ん? どうした?」
 俺も立ち止まって訊ねた。
 茜は微笑んだ。
「今日は、楽しかったです」
「俺も楽しかったよ」
「……はい」
 至近距離で見つめ合う俺と茜。
 ややあって、茜はかすかに口をとがらせた。
「……意地悪です」
「茜って、随分甘えん坊になったな」
 俺は苦笑して、茜を抱き寄せた。
 俺の胸の中で、茜は顔を上げた。
「そうさせたのは、浩平です」

 俺達の影は、太陽が山の端に隠れてしまうまで、一つに重なったままだった。

"God's in his heaven,all's right with the world."

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あとがき
 まず、高原は「たかはら」と読んではいけません。ええ、決して。(久遠笑)
 「雪のように白く その1」で予告した通り、#16「高原のお嬢さん」をお送りしました。
 ちなみに、この#(シリアルナンバー)は、書き始めた順に振っています。そのために、書き始めたものの、途中で止まってたりすると、欠番状態になってしまうわけです。#9(ななぴーSS)がずっと欠番だったのはそのため。
 今のところ、あとは#19が欠番ですね〜。さぁて、何のSSなんでしょう?(笑)

 話は変わって。昨日Cレヴォに出かけてきましたが、すごい混雑でお昼前に脱出してしまいました。うーん、体力も気力も無くなってるなぁ(苦笑)
 「雪のように白く その1」は、そのレヴォの待ち行列で書いたものです。左の間の待ち行列でリブ100を開いてキーボードを叩いていたのは多分私でしょう。もっとも、途中でバッテリーが切れてしまったんですけどね(笑)
 Cレヴォでは、そんなわけで、結局一番空いてた右の間にしか行ってません。必然的に買ってきた同人誌も、「ONE」とLeaf関係と「ぱすチャ」ばかり……。なぜ「ぱすチャ」?(爆笑)
 いや、コレットがななぴーに似てるからとか、ミューゼルがだよもん星人に似てるからとか、そういうわけじゃないと思いますよ、ええ(笑)
 では、また〜。次は……あんまり予告すると自分の首を絞めるから止めておきましょうか。

 高原のお嬢さん 99/5/6 Ver.β 99/5/17 Up