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Kanon Short Story #5
はっぴーらいふ

「ねぇ、祐一」
 新学期が始まってしばらくたった、ある日の朝。
 並んで通学路を駆けながら、不意に名雪が言った。
「なんだ?」
 走りながら、平然と聞き返す俺。……なんだか、いつの間にか慣らされてしまったが、走りながら普通に会話できる俺達って結構すごいのかもしれない。
「お母さんのことなんだけど」
「秋子さんがどうかしたのか?」
 俺はちょっとマジになって聞き返した。何しろ奇跡的回復を遂げたとはいえ、事故のせいで昏睡状態まで行って、危うく本当に逝ってしまいかけたのだ。何か後遺症でも出たのだろうか、と不安になったのだ。
 もちろん、俺も毎日顔を合わせているとはいえ、娘にしかわからないような微妙な差というのもあるだろうし。
 名雪も俺の不安を感じたのか、慌てて首を振った。
「違うよ。お母さん元気だよ」
「じゃあ、なんだよ?」
「うん。えっと、あのね……」
 何故かぽっと赤くなると、名雪は小さな声で言った。
「わたし達の関係、ちゃんとお母さんにも言ったほうがいいよね?」
「今更言わなくても、秋子さんだって俺達がいとこ同士だってくらい百も承知だろ?」
「違うよ〜」
 今度は拗ねた。
「その、あのね、わたし達がね、えっとね」
 走りながら両手の指をつつき合わせる名雪。器用な奴だ。
「えっと、そのぉ〜」
「名雪〜、どこまで行く気だぁ〜?」
 そのまま、曲がり角を曲がらずに走っていきそうになった名雪の肩を掴む。
「あ、あれっ? あははっ」
 慌てて方向を変える名雪。
 俺は苦笑した。
 もちろん、名雪の言いたいことは判ってる。
 あの秋子さんが、俺達の関係に気付いていない訳がないと思うんだが、まぁそれはそれとしても、ちゃんと正式に報告しておくに越したことはないか。
「そうだな。今日帰ったら、ちゃんと秋子さんにも話すか」
「うん」
 嬉しそうに名雪は頷いた。

 キーンコーンカーンコーン
 4時間目のチャイムが鳴り終わると、皆が一斉に席を立ち、それぞれ思い思いの方向に散っていく。
 香里が立ち上がりながら訊ねた。
「今日のお昼はどうするの?」
「学食にする?」
 名雪が聞き返すと、香里は頷いた。
「ええ。名雪達は? 今日は遅刻じゃないからお弁当じゃないんでしょうけど」
「その通りだ。さすが鋭い読みだな、香里」
「伊達に付き合い長くないからね」
 俺の言葉に軽く頷く香里。
「二人ともひどいこと言ってるよ〜」
 拗ねる名雪。
「でも、ちょっと出遅れてるぞ。行くなら急がないと」
 北川が時計を見ながら言った。俺は頷いた。
「よし、行くぞ!」

 何とか確保した4人席で、それぞれ思い思いの昼食を取っていると、いきなり北川が言った。
「そう言えば、相沢と水瀬さんって同棲してるんだよな?」
 ブーッ
 俺は思い切り正面の北川に向けて飲んでいたスープを吹き出した。
「うわぁっ、汚ねぇっ!」
「ゲホゲホゲホッ。……お、おめぇが変なこと、ゲホゲホ……」
「あ〜、大丈夫?」
 隣の名雪が、咳き込んでいる俺の背中をさすってくれた。ちゃっかりと飛沫を素早くよけた香里が、冷ややかに北川を見やる。
「今のは北川君が悪いわよ」
「へいへい。ったく」
 北川は、ハンカチで顔を拭った。
「ど、同棲じゃねぇって。名雪の家に居候してるだけだ。第一秋子さんだって一緒に住んでるんだぞ」
「親娘どんぶり?」
 バキ、グシャ
 同時に2方向からツッコミを食らって、その場に轟沈する北川。
「え? 親子どんぶりって?」
 一人、意味が判ってない奴もいるが。
「名雪は知らなくてもいいの」
 香里が言うと、名雪はうーっと不満そうな顔をした。
「わたしだけ判ってないなんて、なんかやだよ」
「判った。俺があとで教えてやるから、この場は我慢しろ」
「今は教えてくれないの?」
 いくら俺でも、昼休みのごった返す食堂で『親娘どんぶり』の説明をする勇気はない。
「後だ、後!」
 強引に話を打ち切ると、俺は香里に尋ねた。
「で、結局こいつは何が聞きたかったんだ?」
 本人に聞くのが一番だろうけど、あいにく本人は床にのびている。
「さぁ。あたしは知らないわよ」
 思った通り、あっさりと受け流された。
 香里は、テーブルに頬杖をついた。
「で、結局のところ進展してるの?」
「何がだ?」
「相沢君と名雪よ」
「進展ってなんだよ〜。別にわたしも祐一も、なんにもないよ〜」
 真っ赤になって言う名雪。……っていうかそれじゃバレバレじゃないか。
「……ふぅん」
 香里は、にやぁ〜っと笑った。
「なんだよ、その意味深な言い方は」
「言った通りよ」
 そう言うと、香里は肩をすくめた。
「ま、あたしはどうでもいいんだけど、付き合ってるなら付き合ってるってちゃんと宣言した方がいいんじゃない? ぼーっとして何も考えてなさそうだけど、名雪って結構人気あるんだから、ふらふらしてると誰かに取られちゃうかもよ」
「ぼーっとなんてしてないよ〜」
 名雪がむっとして反論するが、俺はなかなか的確な表現だと感心した。さすが付き合い長いだけある。
 ま、それはさておき。
「なぁ香里、ほんとにこんなのが人気あるのか?」
「世の中、物好きが多いからね」
「うーん、そんな物好きって俺くらいだと思ってたのに」
「二人とも、すごくひどいこと言ってるよ〜」
 名雪はAランチのデザートを食べながら拗ねていた。
 と、いきなり北川が復活した。がばっと起きあがると、怒鳴り立てる。
「お前らなぁっ! もうちょっと押さえたツッコミしろっ! マジ痛かったぞっ!」
「もうちょっと的確なぼけをしたら考えてやる。それより、俺が名雪の家に居候してるのは既に周知の事実だと思うんだが、今更それがどうしたんだ?」
 何しろ、転校初日に名雪が触れ回ったおかげで、名雪と俺が同居しているという噂は、瞬時に全校生徒に知れ渡ってしまったのだ。
「いや、一つ屋根の下に住んでいる割には、なんかお前ら進展無いなと思ってさ」
 北川はいかにも残念そうな口振りで言いながら、椅子に座り直した。
 確かに、俺と名雪は表面上は別に変わりない学生生活を続けている。名雪の微妙な変化に気付いたのは、多分香里くらいなものだろう。
 その香里が苦笑しているのを見て、俺は一つため息を付いた。
「北川、お前だから話すんだがな」
「うんうん」
「俺と名雪は、もう他人同士じゃないんだ」
「なにぃ〜〜っ!?」
 またがばっと立ち上がる北川。
「今なんと言った相沢っ!」
「俺と名雪は、もう他人同士じゃないんだ」
 さくっと繰り返す俺。
「わわっ! なんて事言うんだよ〜っ!」
 ワンテンポ遅れて、名雪が真っ赤になって慌てる。
「うぉぉぉっ、我らがアイドル水瀬さんが既に貴様の毒牙にかかっていようとはぁ〜」
 立ったまま号泣する北川。
 はっきり言って、既に食堂中の視線集めまくりである。しかし、名雪ってアイドルだったのか?
 さて、そろそろオチを付けてもらおう。
 俺は香里に目配せした。香里も心得たもので、ふっとため息を付くと、北川に言った。
「何うろたえてんのよ。相沢君と名雪って、最初から他人同士じゃないでしょ? いとこなんだから」
「その通り」
 俺が胸を張ると、北川はぽんと手を打った。
「そういうことか。こいつはやられたぜ」
「えっ? えっ?」
 赤い顔をしたまま、きょろきょろと俺達の顔を見比べている名雪を残し、俺と北川がバカ笑いをして、その場は納まったのだった。

 その後、食堂の出口で友人に捕まった(どうやらさっきの釈明を求められたらしい)北川を残して、俺達は教室に戻っていった。
「さっきはサンキュ。助かったぜ、香里」
 廊下を歩きながら声を掛けると、前を歩いていた香里は振り返った。
「相沢君も、あんまりあたしに期待しないでよね」
「すまん。名雪じゃツッコミが期待できないんでな」
「あ、またひどいこと言ってる?」
 むくれる名雪の頭に手を置いて、俺は香里に「これからもよろしく」と言おうとした。
 香里は、そこにいなかった。
 振り返ると、香里は、立ち止まって、窓から外を見下ろしている。
「どうした?」
「……」
 無言だった。
 俺と名雪は、そろって香里の見ている方向に視線を向けた。
 ちょうどそこからは中庭が見えた。春になって凌ぎやすくなったせいか、結構生徒が出て遊んだり弁当を食べたりしている。
「教室に戻るわよ」
 耳元で声がして、顔を上げると、香里はもうさっさと歩き出していた。
 俺は小声で名雪に尋ねた。
「なぁ、中庭に何かあるのか?」
「わたしにも判らないけど……。でも時々、ああしてるよね」
 名雪も小声で呟いた。
 そう言われてみると確かに、香里は時々、ああやって中庭を眺めていることがある。いつからそうしてるのかは、よく覚えてないけれど、俺が来たばかりの頃にはやってなかったような気がするんだが。
 ま、そういう癖なんだろう。
 俺は無理矢理結論付けて、まだ考えている名雪の肩を叩くと、香里の後を追った。

 放課後、ホームルームが終わると、名雪がさっさと俺の席のところに来る。と言っても隣同士なのだが。
「祐一、放課後だよっ」
「言われなくてもわかるって」
 そう言って立ち上がりながら訊ねる。
「今日は部活はないのか?」
「うん、ないんだよ」
「それじゃ、商店街に寄って行くか?」
「そうだね。香里は?」
「あたしは遠慮しておくわ」
 香里はそう言うと、立ち上がった。
「バニラアイスを買ってあげないといけないから」
「へ? バニラアイス?」
「そう」
 無表情に頷くと、そのまま教室を出ていく香里。
 俺は何気なく声を掛けた。
「誰にだ? もしかして彼氏か?」
 香里は一瞬立ち止まり、そしてこちらを見ないで答えた。
「……妹によ」
 そのまま、静かに教室を出ていく香里。
 俺は、一瞬それを見送ってから、名雪に尋ねた。
「なぁ、香里って妹いたのか?」
「……わたしも聞いたことないよ」
 名雪は首を傾げていたが、「きっと、照れ隠しだよ」と片づけた。自分でも信じていない口調だったけど。
「北川……は、いないな」
 振り返ると、北川もさっさと帰ったらしくいなかったので、俺達は二人で帰ることにした。

 百花屋を出ると、夕焼けが街を赤く染めていた。
「……けぷ」
 満足そうに小さくげっぷする名雪。
「おまえ、イチゴサンデー3つは食い過ぎだぞ」
「そんなことないよ〜。だって、美味しいんだもん」
 そう言うと、名雪は上機嫌で鼻歌を歌いながら歩き出す。
 俺はその後に続きながら、訊ねた。
「で、これからどうする?」
 ピタリと鼻歌が止まった。
「うん……」
 名雪は立ち止まると、振り返った。
「そろそろ……帰ろうか?」
 名雪にしては珍しく、その表情が緊張している。
 帰るということは、秋子さんと顔を合わせることだよな。
 いよいよか。
 俺はごくりと唾を飲み込むと、頷いた。
「よし、帰るぞ」
「う、うん……」
 こくりと頷くと、名雪は歩き出した俺に並んだ。そして、不意に俺の手をきゅっと握る。
「お、おい?」
「……帰ろっ!」
 そう言って、俺の手を引くようにして歩き出す名雪。
 俺は引きずられるようにして歩き出しながら、苦笑した。
「名雪、お前が緊張してどうするんだよ?」
「き、緊張なんてしてないもん」
「第一、秋子さんだろ? 1秒で了承するんじゃないのか?」
 そうは言いながらも、俺も実は不安ではある。何しろ、俺と名雪は相思相愛とはいえ、血の繋がりがあったりするし。
 でも、ここで名雪の不安をあおってもしょうがない。
「大丈夫だって」
 俺は、歩みを早めて名雪の隣に出ると、手をぎゅっと握り返してやった。
 ……後になって思ったのだが、名雪にこんなに優しく接しているところをみると、俺もいつもの自分のペースを守れないくらい緊張していたんだろう。

 カチャ
「た……、ただいま」
 おそるおそるドアを開けると、いつもより小さな声で挨拶する名雪。
「おまえ、自分の家だろ?」
「だ、だってぇ……」
「ただいま〜」
「わっ、祐一! 声が大きいよっ! お母さんに聞こえちゃうよっ!」
「お前なぁ……」
「私がどうかしたの?」
 いきなり後ろから声が聞こえ、名雪が飛び上がった。
「ひゃぁぁっ!」
 振り返ると、買い物袋を抱えた秋子さんが、俺達の後ろに立っていた。
「ほら、さっさと上がってくれないと、私、家に入れないんだけど」
「あ、すいません」
「う、うん」
 俺達は慌てて靴を脱いで家に上がった。その俺達をすり抜けて、そのままキッチンに向かう秋子さん。
「秋子さん、あの……」
「すぐに夕御飯作りますから、2人とも着替えていらっしゃいね」
「あ、はい」
「うん……」
 俺達は顔を見合わせ、とりあえず着替える事にした。

「ごちそうさま」
「お粗末さまでした」
 皆が夕御飯を食べ終わったところで(俺は味が全然判らなかった)、食器をキッチンに運ぼうとした秋子さんを、俺は意を決して呼び止めた。
「秋子さん、ちょっといいですか?」
「ええ。ちょっと待ってね、食器だけ片づけるから」
「あっ、私も手伝うよっ!」
 なんだかいてもたってもいられない様子の名雪が申し出て、二人がかりでささっと食器をキッチンに運び終わる。
「それじゃ、わたし宿題があるから」
「くぉら、逃げるな名雪っ!」
 そのままリビングを出ていこうとする名雪の肩を掴んで止めると、俺はお茶を淹れている秋子さんに言った。
「お話があるんですけど……、いいですか?」
「私はいつでもいいわよ。とりあえず、座ったら?」
 湯飲みを俺の席と名雪の席に置きながら言う秋子さん。
 とりあえず、2人とも席に着く。
「で、話ってなにかしら?」
 穏やかに訊ねる秋子さん。
 うっ。こう改まってしまうと、なんだかすげぇ緊張する。
「ゆ、祐一ぃ」
 名雪も同じらしく、泣きそうな声で俺を見た。
 ええい。
 俺は覚悟を決めて、切り出した。
「秋子さん、俺、名雪と付き合います」

「了承」

 ……1秒もなかった。

「お母さん、ありがとう」
 ぱっと表情をほころばせた名雪が、秋子さんに抱きついていた。
「あらあら、なんですか、名雪ったら」
「だって、だってぇ」
 秋子さんは、その名雪の頭を撫でながら、俺に視線を向けた。
「こんな娘ですけど、よろしくお願いしますね」
「はい。……でも、いいんですか? 俺が言うのもなんですけど、そんなにあっさりと……」
「ええ。こう見えても、私はこの娘の母親ですから」
 秋子さんは微笑んだ。
「この娘が誰が好きなのかくらい判ってますよ。それに、私がいない間、この娘を支えてくれたでしょう?」
「ええ、まぁ……」
 俺は照れくさくなって頭を掻いた。
 秋子さんは、そんな俺達に、最後にびしっと言った。
「ただし、私はまだおばあちゃんにはなりたくありませんからね。その辺りは、節度をもってちょうだいね」
 俺と名雪は、同時に真っ赤になった。
 うーむ、やっぱり知られていたかぁ……。
「おおおおお母さんなななななんのことっ!?」
 諦観のため息をもらす俺とは対照的に、名雪はあくまでも誤魔化したいらしく両手を振り回していた。
 秋子さんはとどめの一言を告げた。
「証拠はちゃんと残してありますよ」
「ええっ? な、なんの証拠っ?」
 俺もさすがに驚いた。まさか俺の部屋に隠しカメラかなにかが仕掛けてあったのか?
 秋子さんはぴっと指を立てて言った。
「シーツ」
 ……あ。
 俺は思い当たった。
「あれ、洗ってないんですか?」
「可愛い娘が大人になった証拠ですもの。ずっと残しておくつもりよ」
「はう〜〜〜っ」
 やっと、何のことか判った名雪が、耳まで真っ赤になってテーブルに伏せた。その姿勢のまま、俺をじろっと見る。
「ちゃんと始末しといてくれなかったぁ〜」
「俺に言うなっ! 俺だってなぁっ!」
「まぁまぁ、喧嘩しないの。ね」
 秋子さんに仲裁されてちゃしょうがない。
 と、名雪が大きなあくびをした。
「ふわぁ。安心したら眠くなってきちゃったぁ〜」
 時計を見ると、8時を回ったところである。
「いいから、お前はさっさと寝てしまえ」
「うん、そうするぅ〜。お休み〜」
 そう言って、名雪はのたのたとリビングを出ていった。
 俺はその後ろ姿を見送って、苦笑した。
「あいつなりに緊張してたみたいだから、余計に疲れがどっと出たのかな?」
「祐一さん」
 秋子さんの声に、俺は居住まいを正した。
「はい」
「……一つ、私のお願いを聞いてほしいの」
「なんですか? 俺に出来ることなら……」
 秋子さんは、静かに言った。
「あの子には、随分苦労かけてしまったから、幸せになって欲しいの。それが、私のたった一つの願い……」
 俺は頷いた。
「名雪と、約束したんですよ。……ずっと、そばにいるって」
「……ありがとう」
 その時、俺は初めて、秋子さんが涙を流すのを見た。

 しばらく秋子さんと話をした後、俺は自分の部屋に戻った。
 とりあえず宿題でもしようかと思って机に向かった時、窓の向こうで何かが動くのが見えた。
 俺は立ち上がると、サッシを開いて、ベランダに出る。
「よう。まだ起きてたのか?」
 その声に、ベランダの柵にもたれて外を眺めていた名雪は振り返った。
「祐一……うん。ちょっと、目が覚めちゃって」
「珍しいな。明日は雷雨かな?」
 そう言いながら、名雪の隣に立つ。
 ちょっと寒いが、冬の時ほどじゃない。
「……ね、祐一」
 ことんと頭を俺に預けながら、名雪は言った。
「いっぱい、幸せになろうね」
「……そうだな」
 幼なじみで、いとこで、同級生で、大切な恋人を、俺は抱き寄せた。
「みんなで、幸せになろうぜ」
「うん。みんなでね」
 俺達は、そっと唇を重ねた。

"God's in his heaven,all's right with the world."

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あとがき
 いや、忘れてた訳じゃないんだ、忘れてた訳じゃ(謎笑)
 というわけで、なゆちゃんSSをお送りしましたぁ。

 ……くー。

 っと、いかんいかん、寝てしまった(笑)
 いや、マジに最近眠いんですよ。
 考えてみりゃ、あんまり寝てないからなぁ。
 久しぶりの量産体制に入ってますから。
 この週末はゆっくりと寝ることにしようっと。
 ではでは。

 はっぴーらいふ 99/6/11 Up